2006年2月24日(金)「しんぶん赤旗」

医療大改悪

社会的連帯ではね返そう

共産党、国民へのアピール

志位委員長が発表


 日本共産党の志位和夫委員長は二十三日、国会内で記者会見し、「社会的連帯で医療大改悪をはね返そう――『保険証一枚』で、だれでも、どんな病気でも、安心して受けられる医療を」と題する国民むけアピールを発表しました。小池晃政策委員長が同席しました。(全文)


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(写真)記者会見する志位和夫委員長(右)、小池晃政策委員長=23日、国会内

 アピールは、小泉内閣が国会に提出した医療改悪法案について、(1)高齢者、重症患者への情け容赦ない負担増、療養病床削減による病院からの追い出し、保険料引き上げ(2)公的保険がきく範囲を切り縮めて、保険がきかない部分を大幅に拡大し、公的医療制度、国民皆保険の解体に道を開く――という二つの角度から、その問題点を明らかにしています。

 また、医療制度の改革、改善のために、(1)窓口負担の引き上げに反対し、引き下げを求める(2)保険診療が可能な医療を狭めるのではなく、充実させる(3)削減されてきた国庫負担を計画的に元に戻す―という三つの提案をしています。

 志位氏は、法案で、保険のきく医療と保険外診療を併用する「混合診療」の拡大の方向が明記されたことについて、「高度な技術・薬は保険外の医療でということになれば、お金のあるなしが医療の格差、命の格差に直結することになる。弱肉強食の『構造改革』路線を医療の分野に持ちこむものだ」とのべました。その背景には医療分野を新しいもうけ口にしようという日米財界の要求があることを指摘しました。

 志位氏は、アピールを医療団体、患者団体、労働組合、市民団体や個人に届け、広く対話、懇談をおこない、「医療改悪反対の一点での国民的共同を広げていきたい」と決意をのべました。


アピールのポイント

・窓口負担増、保険料引き上げ、病院追い出し――国民から医療をうばう大改悪
・保険でかかれる医療を切り縮め、公的医療制度の土台を解体する
・日本の財界とアメリカの保険会社・医療業界のもうけ口の拡大が目的
・すべての人が安心してかかれる医療のために――三つの提案
 (1)窓口負担の引き上げに反対し、引き下げを求める
 (2)保険診療が可能な医療を狭めるのでなく、充実させる
 (3)削減されてきた国庫負担を計画的に元に戻す
・医療大改悪反対の一点で、国民的な共同を広げましょう