2006年1月25日(水)「しんぶん赤旗」

内政、外交―みずからの失政への認識も責任もない

首相答弁 志位委員長が感想


 日本共産党の志位和夫委員長は二十四日、国会内で記者会見し、衆院本会議での代表質問に対する小泉純一郎首相の答弁について「内政でも外交でも、小泉政治の破たんがだれの目にも明らかになりつつある。その事実への認識もなければ、失政の責任も感じていない。非常に深刻な自民党政治の行き詰まりを示したやりとりになった」とのべました。

 BSE問題では、政府があげた、危険部位の除去と月齢二十カ月以下という二つの条件を米国が順守する保障がないことが示されたにもかかわらず、首相は「(二つの条件という)ルールを順守させる」というだけだったことを指摘しました。

 規制緩和万能路線の害悪としてあげた耐震偽装問題、ライブドア事件、格差社会と貧困の問題でも、「みずからやってきた規制緩和万能路線が破たんしていることへの自覚と責任を全く欠いている。だから『手直しをする』『見直す』とはいうが、何の保障もない。やってきたことが間違っていないという立場だから、打開の方策が見えないというのが特徴だ」とのべました。

 また空前の増税を押しつけながら空前の新規国債発行となった問題でも、根拠を示さず「批判はあたらない」というだけだったことを批判しました。

 靖国問題でも、ブッシュ大統領や米議会ハイド外交委員長の批判を具体的に示しているのに、首相は「(米国からは)理解は得られている」と答弁したことには「米国の批判も耳に入らないというのであれば、事態は深刻だ」とのべました。

 在日米軍再編の問題でも、首相がまともな答弁ができなかったなかで、グアムへの海兵隊司令部の移転費用について「資金提供を検討していく」と答弁したことをあげ「非常に重大だ。絶対に許されない」と批判しました。