2005年8月29日付「しんぶん赤旗」に掲載
二十八日放送のフジテレビ系番組「報道2001」でサラリーマン増税をめぐり、日本共産党の志位和夫委員長と自民党の武部勤幹事長との間で、次のようなやりとりがありました。
志位委員長 先ほどサラリーマン増税やらないとおっしゃられたけど…。
武部幹事長 やりません。
志位 じゃあね、これ持ってきましたけど…。
武部 それ政府税調のでしょ?
志位 違います。与党税調です。去年の十二月十五日に自民党、公明党の与党が「平成十七年度、税制改正大綱」を出したと。
武部 サラリーマン増税やると書いてませんよ。
志位 その中にですね、所得税においては、「控除の見直し」を行うと。「控除の見直し」を行うと書いてあるでしょ。それでこの「控除の見直し」のためにですね、二〇〇六年の通常国会において税法の改正をやると。つまり来年の国会で「控除の見直し」をやると。「控除の見直し」というのは、いま政府税調が出した配偶者控除、扶養控除、給与所得控除の見直しでしょう。
武部 それは税の公平性を欠くということで…。
志位 いやいや、「控除の見直し」と書いてあるんですよ。ですからね、与党がこの増税の号令をかけたのを政府税調が具体化したというのが、ことの本質ですよ。じゃ、もしやらないっていうなら…。
武部 あなたね、自民党みたいなこと言わないでくださいよ。(私は)自民党の幹事長だから、いま言ったことが正しいのです。
志位 いやそうじゃない。じゃあね聞きますが、サラリーマン増税をやらないっていうのだったら、この与党の税調の方針を撤回しますか?
「控除の見直し」って書いてあるんですよ。撤回するのですか、どうなのですか?
武部 控除の見直しが、なぜ増税ですか。だから撤回じゃないですよ。
志位 撤回できないでしょう。