2005年8月15日(月)「しんぶん赤旗」

増税隠す自民・公明党

所得税・消費税 民主は増税明言

テレビ番組で

志位委員長が反対表明


 衆院選(三十日公示、九月十一日投票)を前に十四日、NHK「日曜討論」で各党代表のインタビュー、テレビ朝日系「サンデープロジェクト」で野党党首討論が行われました。このなかで所得税の各種控除の廃止や消費税増税など庶民大増税問題が浮上し、日本共産党の志位和夫委員長は増税反対を明快に主張。自民・公明与党は増税隠しに躍起になり、民主党、社民党は控除廃止の立場をとりました。

 自民党の安倍晋三幹事長代理はNHKの番組で、増税の考えを問われ「まったくそんなことを考えていない」とのべ、公明党の神崎武法代表も「安易な増税は反対だ」と発言しました。

 これに対し志位氏は、各種控除廃止を打ち出した政府税制調査会の方針は昨年十二月の与党税制調査会の方針に即して出されたものであること、民主党も控除廃止では同じ立場で、自民、民主の「二大政党」が増税問題で競い合っていると指摘しました。

 一方、テレビ朝日の番組で志位氏は、「サラリーマン増税、消費税増税の問題は大争点だが、消費税増税は自民党も民主党も違いが見えてこない」とただしました。

 民主党の岡田克也代表は「三年間の歳出削減する間は大きな増税はしない。もちろん、その後はいまの財政状況をみたときに全然増税なしで済むとは思っていない」と増税路線を肯定。そのうえで、同党が提案している「子ども手当」の財源として「いまの控除を整理する」とのべ、配偶者控除、扶養控除の廃止の方針を認めました。配偶者控除について岡田氏は「専業主婦に対する優遇だ」とものべました。さらに「年金財源」として消費税増税を行うことも明言しました。社民党の福島瑞穂党首も「複雑な控除制度が非常に不公平になっているのは事実。見直していく必要がある」とのべました。

 志位氏は、無駄遣いの削減や、大もうけをしている財界・大企業に応分の負担を求めるべきだと主張。「配偶者控除は、配偶者の方の最低生活費には税金をかけないというものだ」「控除をなくすというのは、低所得者に対する重い増税率になる」と、民主、社民両党の増税姿勢を批判しました。