2005年6月19日(日)「しんぶん赤旗」

告示目前の都議選 各党とも総力

「オール与党」都政と対決

志位委員長・市田書記局長ら先頭に

共産党、政策訴え対話


 東京都議選の告示(二十四日、投票七月三日)前最後の土曜日となった十八日、梅雨時のむし暑さの中、日本共産党は志位和夫委員長、市田忠義書記局長、小池晃政策委員長らが各選挙区をかけめぐり、候補者とともに街頭から支持を訴えました。党支部・後援会も寸暇を惜しんで対話・支持拡大やビラ配布、ハンドマイク宣伝などにとりくみました。他党も党幹部、国会議員が応援に入り、各種団体まわり、繁華街での宣伝などに力を入れました。


 志位氏は、三鷹市で大城みゆき、北多摩三区(調布、狛江両市)で田中とも子、杉並区で吉田信夫、世田谷区で、たぞえ民夫の各候補とともに訴えました。多くの市民が足を止め、三鷹駅前には五百五十人、調布駅前六百五十人、杉並・荻窪駅前千人、世田谷・三軒茶屋駅前千人と、各駅前には人垣ができました。

 志位氏は、浜渦副知事の専横を招いた石原都知事の責任を、自民、公明、民主、生活者ネットがまったく問おうとしないと批判。ある週刊誌が「共産党を除いたオール与党体制ができてしまっている」と書いていることを紹介すると、「その通り」と声があがりました。

 志位氏は、(1)福祉とくらし(2)税金の無駄遣い(3)平和と民主主義―の三つの争点でも、「『オール与党』か、日本共産党か」の対決がくっきり浮かび上がっていることを説き明かしました。

 このなかで、「破たんが明らかな臨海開発は、抜本的な見直しが必要だ」として、これ以上の無駄な道路をつくらない、臨海開発に投資して利子で大もうけをしている大銀行に応分の負担を求めることが必要だと主張しました。

 日本共産党が打ち出している三十人学級の実現、小・中学生の医療費の無料化など五項目の緊急要求は、いずれも「実現まであと一歩と迫っている」と強調し、「日本共産党を伸ばして、みんなの力で切実な要求を実現しましょう」と呼びかけました。

 最後に志位氏は、民主党の岡田克也代表が都内で「常に石原さんとお友だちで肩を組んでいるような都議ならいらない」などと演説して「野党ポーズ」をとっていることについて「与党なのに選挙の時だけ『にわか野党』になるというのはフェアでない。都民をあざむくものだ」と指摘。都議会民主党の幹事長、政調会長、総務会長が、知事とツーショットのポスターを張ったり、ホームページに知事直筆の似顔絵や知事と肩を組んだ写真を掲載していると紹介し、「岡田さんの言葉を借りれば、三役そろいぶみで“いらない都議”ということか」と批判しました。

 「『オール与党』に未来はたくせません。日本共産党を伸ばして都民だれもが安心でき、希望が持てる東京をつくりましょう」と訴えると、大きな拍手がわきました。

 三鷹市のフリーターの女性(27)は「私は時給千円なのに、知事は週二、三日働いて時給十万円。そういう人が戦争したいといったり、福祉を削ったり、若者に失礼です。民主党は知事に何でも賛成。普通に考えたら共産党しかないです」と話していました。