2005年4月4日(月)「しんぶん赤旗」

増税、改憲の道にストップを

衆院宮城2区補選 志位委員長の訴え


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訴える志位和夫委員長=3日、仙台市

 日本共産党の志位和夫委員長は三日、JR仙台駅前で街頭演説し、衆院宮城2区補選で問われる争点を訴えました。

 冒頭、同補選が民主党陣営の公選法違反事件による同党議員の辞職で行われるにもかかわらず、民主党が事件の真相を語らず、辞職議員が新人候補とならんで選挙活動の前面に出るなど、自浄能力のない政党であることが浮き彫りになったと指摘。自民党もヤミ献金問題で証人喚問すら応じない疑惑隠しの態度に終始しているなかで、「ほんものの政治の改革は日本共産党でこそできる」と力を込めました。

 「自民、民主が競い合って進めている二つの大問題が問われている選挙」と訴えた志位氏は、(1)大増税と負担増の道を許していいのか(2)憲法九条を守るのか、壊すのか――という争点を日本共産党の国会論戦を交えて解き明かしました。

 増税・負担増問題では、この攻撃が老いも若きも国民のすみずみにかけられることを解明しました。たとえば高齢者は住民税非課税措置の廃止に連動して国保料や介護保険料も引き上げられることになり、仙台市の場合、その負担増総額は十万六千円にのぼると告発。“給付は必要に応じて、負担は能力に応じて”を社会保障の根本にすえるべきだとする日本共産党の立場を示すと共感の拍手がおきました。

 さらに、憲法九条改悪のねらいは日本を「海外で戦争をする国」につくりかえることであり、その「戦争」とは国連憲章が禁止している無法な戦争だと指摘。憲法九条を守り生かすことは、人権と民主主義の条項を守り生かすことと一体のものだと力説しました。

 志位氏は、民主党が「野党と呼ばないで」と宣言し、自民党と対決する野党としての役割を放棄してひたすら「政権準備」にはげむ姿勢をとっていると指摘。「政策の中身に違いがないなら、どうして『政権交代』が必要か。自民党政治の中身を変えてこそ『政権交代』の意味があるのではないか」と問いかけ、自民、民主、公明三党による憲法改定の手続きを定める国民投票法案の協議や消費税増税に向けた合意形成づくりの協議に警鐘を鳴らしました。

 そして、「『二大政党づくり』とは日本共産党以外の『オール与党』化です。いま日本には野党が必要ではないでしょうか。悪政に対決する、どんな問題でも国民の立場から責任ある解決策を示す野党が必要ではないでしょうか。民主党が公然と野党の旗を投げ捨てるなら、日本共産党はいよいよ責任ある野党の旗を高くかかげてがんばりぬきます」と訴えると、拍手がわきおこりました。