2004年12月4日(土)「しんぶん赤旗」

震災、イラク、増税、外交…

共産党の論戦と活動が大きな役割

臨時国会が閉会

議員団総会 志位委員長があいさつ


 イラク問題、「政治とカネ」、新潟県中越大震災対策などが焦点となっていた臨時国会は三日、五十三日間の会期を終えて閉会しました。自衛隊撤退を求めて野党が提出していたイラク特措法廃止法案は与党の反対で廃案となりました。これは、野党の会期延長要求を拒否して派兵期限切れ前に国会を閉じる横暴とともに、派兵延長反対の世論に背くものです。日本共産党国会議員団総会であいさつした志位和夫委員長は、派兵延長に反対し即時撤退を改めて求めました。


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議員団総会であいさつする志位和夫委員長=3日、国会内

 総会で志位委員長は「自民党・小泉内閣のゆきづまりがいよいよ深刻になっていることを浮き彫りにしたのが今国会の大きな特徴だった」と総括しました。とくにイラク派兵と「政治とカネ」の二つの重大問題で小泉首相が、国民にたいする説明責任を放棄し、自己検討もしない態度に終始したことを批判。「自衛隊の即時撤退のたたかいを大きく前進させる先頭に立とう」と呼びかけました。

 今国会での党国会議員団の奮闘について「短い期間で、制約された条件もあったが、特筆すべき成果をあげることができた」として三点を指摘しました。

国民の苦難に応え奮闘

 第一は、国民の苦難と要求にこたえた活動です。新潟県中越大震災・各地の台風水害被害への救援、支援活動を党活動の原点と位置づけ、住宅本体の再建支援などで重要な成果をあげています。

政治のゆがみただす論戦

 第二は、政治のゆがみを大本からただす立場にたった論戦です。イラク戦争、沖縄米軍ヘリ墜落問題など小泉首相がとったアメリカいいなり政治のゆがみをただすとともに、政府・財界が一体に、民主党もひきこんで進めようとしている大増税路線の道理のなさなど大企業中心のゆがみをただす論戦を展開しました。

外交で責任ある態度

 第三は、日本外交の重大な課題にたいして、責任ある態度を貫いたことです。

 与野党の一部から前面に押し出されている北朝鮮「制裁」論が、拉致問題の解決にも扉を閉ざし、六カ国協議で努力が払われている核問題の解決にとっても逆流をもちこむものでしかないこと、交渉を継続し、交渉のなかで問題を解決する努力が重要であることを堂々と主張しました。

 最後に志位氏は、閉会中も、イラク問題、年金改悪、来年度予算案の編成、介護制度の改悪、「三位一体改革」の名による地方自治の切り捨てなど、たたかいの焦点となる問題は山積しているが、一方で憲法改悪反対では「九条の会」の講演会が各地で大成功しているなど、大きな平和のエネルギーがわきおこっていると強調。「議員団全員が、年末・年始の時期に、あらゆる問題で、有権者と結びつき、要求にこたえ、たたかいをおこす先頭にたって奮闘しよう」とよびかけました。