2004年11月5日(金)「しんぶん赤旗」

“被災者の命 守りたい”

生協かんだ診療所 フル回転
志位委員長、市田書記局長が激励

長岡市


 日本共産党の志位和夫委員長と市田忠義書記局長は五日、新潟県中越地震で被害を受けた長岡市の生協かんだ診療所(全日本民主医療機関連合会に加盟)を訪れました。同診療所は震災後の地域医療にとりくみ、民医連や医療生協診療所の活動の中心になっています。

 志位、市田両氏と懇談した星野智診療所所長は、本震の夜から避難所を訪れ、いつも訪問看護をしている高齢の患者と一晩をともにするなど懸命に活動してきました。

 星野所長は「私たちの要望もあって、薬品類などが各避難所に配備されるようになりましたが、余震が続き、被災者の精神的ストレスがとても大きい。『夜も一日も休めない』『怖くてトイレに入れない』という子どももいます。被害の大小にかかわらず、そういう精神的なケアが必要です。マッサージなども有効です」と語りました。

 山田栄作専務理事は「最大で二百三十人のボランティア(うち三十七人が医師)が全国からきてくれ、パワーに圧倒されました」と話しました。

 地域医療に力を発揮していることに対し志位氏は、「厳しい避難生活で、どこを回っても医療ニーズが強く出されます。勤労者の命と健康を守るという民医連の創立の原点を生かし、みなさんの活動がどこでも喜ばれていることに敬意を表したいと思います」とのべ、激励しました。

 同診療所には、全国の民医連と医療生協から多くのボランティアが駆けつけています。これまで実人数で五百人、のべ千五百人以上が結集しました。本震の翌日に散乱した物を片づけ、その次の日から診察を再開しました。

 診察に来ていた長岡市の男性(75)は、高血圧の持病があります。「地震が来るとハッと緊張する。うちでどうしたらいいか、診療を通じて教えてくれるからなんでも相談できる」と信頼を寄せています。