2004年10月15日(金)「しんぶん赤旗」

派兵の根拠崩れた

首相答弁で志位委員長感想


 日本共産党の志位和夫委員長は十四日、代表質問後に国会内で記者会見し、小泉純一郎首相の答弁について感想を語りました。

 イラク問題の答弁について志位氏は、「『かつてイラクが大量破壊兵器を保有した』といっていたが、はるか以前の話しかあげられなかった」と指摘。国連の査察拒否の「根拠」としてあげた国連監視検証査察委員会のブリクス委員長の報告について「イラクが査察を拒否したと報告したわけではない。査察を拒否したと安保理が認定したわけでもない」とのべ、「イラク戦争を支持し、自衛隊を派兵した根拠は崩れた」とのべました。

 首相が迂回(うかい)献金を「あってはならない」とのべたことについては、「迂回献金が悪いものだという自覚があるなら、自らの責任で徹底的に自己究明する責任が当然生じてくる」とのべ、無責任な姿勢を批判しました。

 米軍基地再編問題で首相は、具体的な問題には答えられないとの一点張りで、安保条約の枠をこえないと一般論をいうだけでした。志位氏は「安保の枠組みを大きく超える、在日米軍の性格を大きく変えるようなことを日米両国政府で折衝しながら、その中身を国会にも報告しない姿勢は大問題だ」とのべました。

 年金問題では、年金改悪法の前提が崩れているとの指摘に首相は「長期的な趨勢(すうせい)から大きくはずれるものではない」と答えました。志位氏は「何の裏付けもない。前提が崩れていることが分かっていない。分からないままで改悪を強行することは、くいとめなければならない」と批判しました。