2004年7月10日(土)「しんぶん赤旗」

増税反対、九条守れの声託せる党をみきわめて

東京、埼玉で

志位委員長が訴え


 「最後までの奮闘が勝敗を分けます。どうかあなたの一票を日本共産党へ」――志位和夫委員長は九日、各党大激戦の埼玉、東京両選挙区に入り、大門みきし比例代表候補と、あべ幸代埼玉選挙区候補、小池晃比例代表候補と今村順一郎東京選挙区候補の必勝を訴えました。

 大混戦、大接戦の東京選挙区で志位委員長は、今村候補を応援。新宿、池袋駅周辺を宣伝カーでかけめぐり、デッキから手を振って支持を訴えました。

 志位氏は、新宿アルタ前、新宿駅西口の二カ所で訴えた後、池袋駅東口で千五百人の聴衆を前に演説。立ち止まった若者から、「そうだ。いいこと言った」と大きな声援があがりました。

 志位氏は首都・東京で「こんどの選挙にはたくさんの重要な争点がありますが、消費税と憲法という日本の進路をめぐる二つの大問題で国民の願いを託せるのはどの党かをみきわめて選んでください」とのべ、国民の立場に立っているのは日本共産党だけだと強調しました。

 消費税については、自民・公明両党も民主党も増税で一致していることを指摘。東京選挙区では、民主党の女性候補が消費税率10%を主張していることも紹介し、「有力候補のなかで、消費税増税に反対しているのは日本共産党の今村順一郎候補だけです。増税反対の声はこぞって日本共産党にお寄せください」と訴えました。

 憲法については、自民党が二〇〇五年、民主党が二〇〇六年に改憲案をまとめようとしていることをあげ、その狙いが九条の歯止めを取り払うことにあり、そうなれば「日本は米国と一緒に無法な侵略戦争をする国になります」と強調。東京選挙区では、自民党候補が「先制攻撃もためらうべきではない」と発言し、民主党の女性候補は「ブッシュ大統領の再選が好ましい」とのべていることをあげ、「東京の四議席を改憲勢力に独占させてはなりません。憲法九条を守り、生かせの声もこぞって今村さんに託してください」と力をこめました。

 池袋駅東口でじっと演説を聞いた会社員の女性(26)は、「共産党はしんが通っている。子どもの将来を安心にと考えると戦争の火種は残しておけない。憲法が大事です。共産党に頑張ってほしい」と話していました。

 炎天下、埼玉では春日部駅東口に五百人、南越谷駅前では八百人の聴衆が熱心に聞き入りました。志位委員長は、街頭演説とあわせて大型宣伝カーの後部デッキから手を振って支持を訴えました。

 春日部市の女性(67)=主婦=は「戦争を体験したものとして、戦争はもうたくさん。憲法は絶対に守ってほしい。年金もどんどん削られ、手元に残るのはわずかです。国民に負担をかけることなく、年金の給付を確保させるという志位さんの訴えは胸に響きました。これから友人にも支持を広げます」と語っていました。