2004年7月5日(月)「しんぶん赤旗」

「本物の改革の党は」「国民が声をあげれば
政治は変わる」―訴えを広げぬきたい

さいたま市で 志位委員長が会見


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会見で記者の質問に答える志位和夫委員長=4日、さいたま市

 日本共産党の志位和夫委員長は四日、遊説で訪れた埼玉県さいたま市内で記者会見し、参院選最終盤で有権者に大いに訴えたいこととして、二つの点を強調しました。

 第一点は「本物の改革の党はどの党か」ということです。

 志位氏は「日本が直面している問題はどれをとっても、政治の土台のゆがみを直さないと解決がつかない問題ばかりだ」として、年金の問題では「税金の使い方、集め方が財界本位にゆがんでいるというところに手をつけないと国民が安心できる年金はつくれない」こと、イラクや憲法の問題では「『米国いいなり』の政治、さらにそのおおもとにある日米安保条約に手をつけないと、日本の平和が危うくされる」ことを強調しました。

 日本共産党が「『財界が主役』『米国いいなり』の二つの日本の政治の病根を本気でただす改革の党であり、この党がのびてこそ暮らしと平和は守れるという太い訴えを最後までやりたい」とのべました。

 第二点は「いま国民のみなさんが声をあげれば政治は変わる」ということです。

 志位氏は、年金問題で与党側が非常に苦しい立場に追い込まれているのは、「日本共産党が年金国会で与党の『百年安心』のうそをあばいたことが大きな力になって作用している」からだとのべるとともに、イラク問題や北朝鮮問題ではたしてきた自主外交の役割について強調。「どんな問題でも、私たちは『道理の力』と『草の根の力』の二つの力を結びつけて政治を動かす力をもっている党だ」とのべました。

 「どの分野でも、国民が声をあげれば政治は動くということを有権者のみなさんの心に届くように訴えたい」とのべました。

消費税増税の是非が大きな争点に 志位委員長が指摘

 志位委員長は四日の会見で、自民党の安倍晋三幹事長が同日のテレビ番組で「消費税率引き上げは避けられない」と発言したことについて問われ、「与党の側から増税の話が次々と出始めた。先日の首相の会見でも本音が出た。重大なのは民主党は3%増税をすでに明確にしているが、それにこたえて自民党も本格的に踏み込む発言をしたことだ」と指摘しました。

 「首相が消費税を上げる場合の『上げ幅』と『時期』を野党と協議に入りたいとのべたことは重大だ。自民党と民主党が増税の『談合』をこれから始め、二〇〇七年から実施するというレールを敷こうとしている」と批判。「これが選挙戦終盤になってはっきり浮かび上がっており、消費税増税の是非が非常に大きな争点になってきた」と強調しました。