2004年6月25日(金)「しんぶん赤旗」

参院選公示/年金、消費税、イラク派兵、憲法ーー国の進路にかかわる重大争点に

日本共産党が伸びてこそ安心と希望の日本がひらける

大阪、東京で志位委員長が第一声


 「日本共産党を伸ばして、希望のもてる日本を」。国民の暮らしと平和、二十一世紀の日本の進路を左右する第二十回参院選挙が二十四日公示され、七月十一日の投票に向けた選挙戦がスタートしました。自公両党や民主党が、選挙後の三年間で憲法改悪や消費税大増税をたくらむなか、年金改革、消費税、自衛隊のイラク多国籍軍参加、憲法問題などが熱い焦点になっています。日本共産党は比例代表に二十五人、四十六選挙区に立候補し、沖縄選挙区には推薦候補をたて、小泉・自公政権に正面から立ち向かい、政治のゆがみを大もとからただす「日本改革」を提案しています。志位和夫委員長は午前、大阪駅前で第一声をあげ、夕刻は東京・新宿駅西口で訴え。不破哲三議長は同日夕、埼玉で、市田忠義書記局長(比例候補)は兵庫、京都、奈良、大阪で支持をよびかけました。党支部と後援会は、ポスターはり、法定ビラ配布、対話支持拡大にと全力をあげています。

 志位委員長は「暮らしでも平和でも、日本の進路にかかわる重大な問題の行方が問われる歴史的選挙となります。自民・公明連合、民主党、日本共産党―三つの流れのどれが伸びれば、国民の願いがかなう道が開かれるか、事実を見極めて選んでいただきたい」と訴え、年金、消費税、イラク、憲法の四つの熱い争点を解明しました。

 年金では、改悪法を強行した政府・与党の横暴を批判し、民主党の「改革」案が国民に負担増を強いる点では変わらないことを指摘。日本共産党が提案する「最低保障年金制度」創設で国民の「生存権」を保障する年金制度への一歩を踏み出そうと強調しました。消費税では、民主党が公然と増税の旗ふり役をやり、自民党も二〇〇七年の増税実施を打ち出していると指摘しました。

 イラク多国籍軍に自衛隊が参加することは、米軍の残虐行為の共犯者の立場になることを意味するとして、すみやかな自衛隊の撤退を要求。憲法の条文そのものを変えようという動きが自民党にも民主党にもあることを警告し、憲法改悪反対の一点での国民的共同を呼びかけました。

 「どれをとっても日本共産党こそ国民の多数の声を堂々と代弁する政党です」と強調。「『二大政党』はどの問題でも同じ流れにあり、国民の暮らしも、日本の平和もまもれない」と訴えました。

 年金と消費税の問題の根っこに「財界が主役」の政治のゆがみ、イラクと憲法の問題の根っこに「米国いいなり」の政治のゆがみがあると指摘。「日本共産党はこの二つのゆがみをただし、『国民が主人公』の日本への改革をめざす政党です。本物の改革の党をのばしてこそ、国民の切実な願いをかなえるたしかな道が開かれます」と力をこめました。

 最後に志位氏は「道理ある主張と行動は現実の政治を動かします」とのべ、年金や多国籍軍、北朝鮮問題で内外の政治を動かしてきたのが日本共産党だと強調。「大きなご支持をかさねて訴えます」と力強く呼びかけると、沿道いっぱいの聴衆から大きな拍手と歓声がわきおこりました。

志位委員長の訴えに共感

大阪

 志位和夫委員長が日本共産党の参院選第一声をあげた大阪駅前は、朝から三十度を超える暑さ。周辺の歩道や陸橋は約五千五百人の人々ですずなりになり、陸橋には「ごまかし年金許さへん」「あげたらアカン消費税」「リストラやめて雇用増やそう」などのプラカードの花が咲きました。

プラカードとヒマワリの造花を手に宮本たけし候補、志位委員長の第一声に声援をおくっていたのは、大阪市都島区の新日本婦人の会の会員たち。その一人女性(65)は、「年金が下げられ消費税が上げられたら、私ら生きていかれへん。どん底の生活を強いられる不安でいっぱいです。そうさせないために、今度の参院選は共産党にかけたい」と思いを語っていました。

東京

 志位和夫委員長を迎え二十四日夕、東京・新宿駅西口で開かれた街頭演説。「ほんものの改革をする党がのびてこそ、くらしと平和の願いをかなえられます」という熱い訴えに、「そうだ」「頼むぞ」の声が次々。志位氏の演説中には人波がさらにふくらみ、聴衆は一万二千人にのぼりました。

 今村順一郎東京選挙区候補、小池晃比例候補の訴えに、「頑張れ」「必ず勝とう」と声援がとび、熱気があふれました。