2003年7月31日(木)「しんぶん赤旗」

第28回 野呂栄太郎賞授賞式

新原昭治氏に賞状おくる

志位委員長と懇談


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野呂栄太郎賞授賞式で山口富男常任幹部会委員(手前右)から賞状をうける新原昭治さん(左)=30日、党本部

 第二十八回野呂栄太郎賞の授賞式が三十日、東京・渋谷区の日本共産党本部で行われました。同賞は、戦前の日本共産党幹部であり、著名なマルクス経済学者であった野呂栄太郎(一九〇〇〜三四)を記念して一九七四年に設けられたものです。今回は、新原昭治氏の『「核兵器使用計画」を読み解く−アメリカ新核戦略と日本』に対して贈られました。

 授賞式では、山口富男常任幹部会委員から新原昭治氏に賞状と副賞が手渡され、つづいて山口氏が党中央委員会を代表して「受賞作は、アメリカの核戦略の歴史的展開をあとづけ、とくにブッシュ政権の核兵器使用計画の危険性を綿密な調査と分析で解明した労作です。同時にアメリカの核使用の企みを押しとどめてきた力が平和を願う世論と運動であったことを明らかにしたことは、今日のたたかいを励まします」と祝辞をのべました。

 新原氏は、「革命的な社会科学者の名を冠した賞をいただくのは、光栄です。ブッシュ政権の核戦略の危険性に危機感を感じ、警鐘乱打したい思いで書きました。被爆者の方や原水爆禁止運動にたずさわる方とご一緒させていただき、たまたま私が書いたという気持ちです。今後も核兵器の使用を押しとどめ、核廃絶への確信になるよう、研究に努力します」とのべました。

 授賞式にはほかに、行方克也学術・文化委員会責任者、和泉重行政策委員会副責任者、足立正恒『前衛』編集長、田代忠利国際局次長、長久理嗣学習教育局次長が出席しました。

 授賞式後、志位和夫委員長も出席し、昼食をとりながら懇談しました。