2003年6月12日(木)「しんぶん赤旗」

“首相に「一本」”

志位さんの党首討論に反響


 日本共産党の志位和夫委員長の十一日の党首討論には、電話・ファクスやメールで党本部などに、「苦し紛れの珍答弁と明せきな論理的追及が対照的で、志位委員長が小泉首相に『お面一本』をとった一コマだった」(北海道、六十六歳の男性)、「ああいう答弁でごまかすのは、国民をなめている。本当に腹が立った」(新潟の女性)などの感想が相次ぎました。また、「(アメリカのラムズフェルド国防長官の)まったく同じセリフを昨日ニュースで読んだばかり」という男性は、「(小泉首相は)そっくりそのまま剽窃(ひょうせつ=盗み取りのこと)。詭弁(きべん)というより変な論理だと思わなかったのか」とのメールを寄せました。

 「アメリカのブッシュ(大統領)の一方的な情報をうのみにして、イラク戦争を支持したことが明確になった。一国の首相として誠に情けない」(京都の男性)、「こんな無責任な首相は早くやめてほしい」(埼玉の女性)と首相退陣を求める声も多数ありました。


「フセイン存在…」の首相弁明

米の言い分を借用

 「フセイン大統領が見つかっていないから、イラクにフセインが存在しなかったと言えますか」。十一日の党首討論で、小泉首相はこんな答弁で、米国のいい分そのままに「イラクは大量破壊兵器を保有している」と断言してきたことへの言い訳をしようとしました。実は、この言い訳もまた、アメリカの言い分の「うのみ」「おうむ返し」でした。

 ラムズフェルド米国防長官が五日、連邦議会での記者会見でのべていたものです。いわく、「われわれがサダム・フセインをいまだに発見できていない。だからといって、彼が存在しなかったという人物を私は知らない」。

 米国防長官とうりふたつの小泉首相答弁に、「フセインに足はあるが、大量破壊兵器に足はないでしょう」と、党首討論後の会見で痛烈な皮肉を浴びせた志位委員長。戦争への支持を表明したときの口実ばかりか、それへの批判かわしの珍論まで、米国の言い分を借用するとは―。

 「日本政府の信頼性が根本から問われる」(志位委員長)事態です。


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