2003年4月8日(火)「しんぶん赤旗」

いっせい地方選

日本共産党が論戦を先駆的にリード

各地で激戦、接戦

残り1週間の奮闘で勝利めざす

札幌 志位委員長が記者会見


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記者会見する志位和夫委員長=7日、札幌市

 日本共産党の志位和夫委員長は七日、札幌市内で記者会見し、いっせい地方選の現状などについて見解をのべました。このなかで志位氏は、「全体として、日本共産党が論戦を先駆的にリードしているが、多くの選挙区が激戦、接戦であり、力を出し尽くせば前進の条件はあるが、あと一週間の奮闘にかかっている」とのべました。

 志位氏は、「争点は、平和の問題、暮らしの問題、地方政治の問題で大変明りょうになった」とのべ、日本共産党がどの問題でも論戦をリードしていると指摘。イラク戦争反対、負担増反対を正面から訴えているのは、政党では日本共産党だけだとのべ、これらの国民の強い関心をもった問題で、支持と共感を広げているとのべました。

 イラク戦争の問題では、「戦争の帰すうがどうなったとしても、この戦争の無法性、非人道性がきびしく指弾されなければならない。この戦争にどういう態度をとったかが問われる選挙だ」と強調。自民党はだんまりに終始し、公明党は苦しい言い訳にまわるなど、この問題で「国民に語るべき言葉をもっていない」とのべました。また、火事場泥棒的に有事法制をこの機にすすめる自民、公明の態度は許されないことも強調。「戦争勢力、国民負担増勢力への審判を下す選挙にしていきたい」と力をこめました。

 地方政治をめぐっては、日本共産党以外の「オール与党」政治による「逆立ち」政治と住民の間の矛盾が四年前に比べてはるかに深くなっていると指摘しました。

 志位氏は、この矛盾として、(1)国いいなりの政治がいよいよひどくなっており、無慈悲な国保証取りあげや介護保険減免制度への抑えつけが行われていること(2)老人医療費の助成制度、介護手当、敬老パスなどの切り捨てなど自治体独自の暮らし・福祉を守る施策の切り捨てが全国各地ですすめられていること(3)関空二期工事、神戸空港、苫小牧東部開発、海峡横断道路など、巨大開発は破たんが明りょうになっているのにしがみついていること−をあげ、「全国どこでも『オール与党』の自治体は深刻な矛盾に陥っている」と指摘しました。

 そして、この住民いじめの政治が「オール与党」政治ですすめられており、とりわけ、国政では野党の民主党が、地方では三十六都道府県で自民党などと一体に与党を構成している問題をとりあげ、「民主党は『住民が税金の使い方を決める社会にしよう』というスローガンを掲げているが、それなら、『オール与党』の一翼を担いつづけていいのかが問われる」とのべました。

 最後に、志位氏は、各地でし烈な反共攻撃に果敢に立ち向かっていることも示しながら、「宣伝とともに草の根の組織活動で、全有権者を対象にした活動で大飛躍をつくりだし、勝利をつかむために最後まで力をつくしたい」と表明しました。