2003年3月30日(日)「しんぶん赤旗」

いっせい地方選

「オール与党」による「逆立ち」政治の転換を

平和・暮らし――政党の値打ち丸ごと問われる

志位委員長が記者会見


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記者会見する志位和夫委員長=29日、甲府市

 日本共産党の志位和夫委員長は二十九日、遊説先の甲府市で記者会見し、いっせい地方選挙の争点と地方政治の特徴について語りました。

 志位氏はいっせい地方選について、「世界と日本の大きな激動のなかで、政党の値打ちが丸ごと問われる選挙だ」と位置付け、イラク戦争と国民生活の破壊という「二つの重大問題」についての政党の態度が問われる選挙となると強調しました。

 イラク戦争について志位氏は、「これは二十一世紀の世界の平和秩序がどうあるべきかという大問題」だとして、「与党が戦争を支持しながら、選挙では沈黙するという態度をとっていることは許せない」と批判。戦争勢力への厳しい審判と平和の党の躍進を訴えていくとのべました。

 一方で、くらしの面では医療費の改悪や庶民増税など国民への負担増が強行されるさなかの選挙であり、「健保三割負担の凍結・中止を求める請願や意見書が全国二十二の道府県議会であがっている。全国の医師会との共同が広がり、北海道、鹿児島、山梨の医師会は『小泉内閣退陣』の要求をつきつけている。三割負担が強行されても『元に戻せ』という要求を掲げ、共同を広げて、暮らしを守る日本共産党への支持を訴えていく」と語りました。

 そのうえで志位氏は、「いっせい地方選挙の中心争点は、一方で巨大開発の浪費をつづけながら、他方でそれによる財政破たんを理由に福祉と暮らしを切り捨てるという、自民党型の『逆立ち』政治をただすことにある」とのべました。

 そして、地方政治の特徴は、多くの自治体でこの「逆立ち」政治が、日本共産党以外の「オール与党」によってすすめられており、四十七都道府県のうち三十四都道府県が「オール与党」議会となっていることを指摘。「そのためにわが党以外の諸党が地方政治でみずからの存在価値をみいだせなくなっている状況がすすんでいる」とのべました。

 志位氏以外の政党党首がだれも第一声の応援演説に立てなかった東京都知事選をあげ、「『政党の衰退』という状況は、地方政治ではとくに顕著だ」として、「『逆立ち』政治をただす唯一の政党らしい政党として日本共産党の真価を大いに訴えていきたい」とのべました。

 志位氏は、徳島県や長野県、高知県などで「住民が主人公」への新しい変化が見られるとしつつ、「こうした希望ある流れを逆流からまもり、さらに前進させ、広げるうえでも、日本共産党の躍進がカギを握っている」とのべました。