2003年3月3日(月)「しんぶん赤旗」

川崎で県議・市議候補全員勝利を

川崎駅前 志位委員長が訴え


 神奈川県川崎市で二日、志位和夫委員長といっせい地方選挙に挑む各候補が訴える日本共産党街頭演説が川崎区のJR川崎駅ルフロン前で行われました。駅前広場と周囲のデッキを埋め尽くす約四千人の聴衆が耳を傾け、熱い拍手と声援を送りました。

 広範な各界と日本共産党でつくる「平和ですみよい神奈川民主県政をつくる会」の高橋勝也事務局長、同会から知事選立候補を要請されている吉村成子さんがあいさつ。吉村さんは、「いのちと環境を大切にする神奈川県政をつくりたい」と訴えました。

 川崎市から立候補を予定している県議候補四氏と市議候補十四氏全員が決意を語りました。

 大きな拍手のなかマイクを握った志位氏は「政党の値打ちが丸ごと試される選挙です。二十一世紀の未来が託せる党はどの党か」と問いかけ、平和、暮らし、地方政治の三つの角度から党の値打ちを訴えました。

 平和の問題でイラク問題をとりあげた志位氏は、戦争に道を開く米英の新安保理決議案とともに、米国がイラク攻撃の理由に、「政権交代」、中東の「民主化」をあげていることを批判。「中東の未来を決めるのは中東の人々であり、米国流のシステム押しつけは、世界のルールを破るものです」と厳しく指摘しました。

 イスラム諸国会議機構の緊急首脳会議が米軍の最前線基地のあるカタールで開かれることになったことなど、沸き起こる平和解決を求める巨大な流れを強調。この平和と理性の流れに働きかけてきた日本共産党の野党外交を詳しく語り、「戦争の危険は深刻ですが、これを止めるため、いま行動を。そして平和の思いを本当の平和の党――日本共産党に託してください」と訴え、聴衆から大きな拍手が送られました。

 暮らしの問題で、不景気の中で四・四兆円もの負担増を押しつける小泉内閣を厳しく告発。日本共産党が要求してきた健保三割負担中止の課題が、医師会や野党四党との共同要求になるなど、国民的な要求となった意義を強調し、「暮らしを守れの声を日本共産党へ」と訴えました。

 川崎市政の問題で、最大争点を「『市行財政改革プラン』の名による福祉・暮らし切り捨ての『大計画』を許していいのかにあります」と特徴づけ、日本共産党の同プランへの批判に対し、公明党が「一方的決めつけ」「不安をあおる」と非難したことにたいして、「事実は動かせません」と批判。「寝たきり老人介護援助手当」の支給対象が、三千二百五十六人から八十二人に激減する提案がなされるなど、冷酷な切り捨て計画を、一つひとつ事実をあげて告発しました。

 市の財政破たんの原因が、福祉でなく臨海部大開発にあることを詳しく解明し、「こんな逆立ち政治をたださせよう」と力説。乳幼児医療費助成の四歳までの引き上げや、川崎コンテナ港二・三期計画の中止・凍結などで二千七百億円もの無駄遣いをやめさせたことなど、党の豊富な実績を紹介しました。

医療事故・事件の党略的な利用は許せない  

自民・公明の攻撃批判

 公明党が平和運動を「利敵行為」と非難し、全国各地の県議会で、同党だけが健保三割負担反対決議に「反対」したことを紹介し、自民党悪政推進の突出した先兵ぶりを批判。民医連の医療事故を使った反共攻撃について、民医連の病院が真剣に再発防止のために努力していることを詳しく紹介し、「自民、公明の攻撃は医療事故を党略的に利用し、命のとりでである病院をつぶそうとするもの」と厳しく反論しました。「日本共産党への攻撃は、命、民主主義、平和への攻撃。激しい攻撃に打ち勝ち、川崎での県議・市議候補の全員当選を必ず」と力いっぱい訴えると、聴衆から大きな拍手が寄せられました。

 中原区から参加した杉原ことさん(68)は、「志位さんの話を聞いて、イラク問題や、自民党と公明党がやっている民医連攻撃の中身がすとんと胸に落ちました。とくに、私たち庶民が大変お世話になっている川崎協同病院をつぶそうとする攻撃は、絶対に許せません。いっせい地方選で共産党候補の全員当選で、暮らしや医療を守りたい」と語っていました。