2002年12月20日(金)「しんぶん赤旗」

対イラク戦争反対の広範な国際的共同強化を

志位委員長、インド共産党(マルクス主義)書記長と会談


 【ニューデリー16日小玉純一】志位和夫委員長を団長とする日本共産党代表団は十六日午後、インド共産党(マルクス主義)=CPIM=本部で、ハルキシャン・シン・スルジート書記長を団長とする同党代表団と会談しました。

 志位氏はこの間の日本共産党の国際活動の発展として、共産党との関係だけでなく、政府、政権党などとの関係をつくり発展させる「野党外交」についてのべ、今回のインドやその他への訪問もその南アジアでの実践であると説明しました。

 スルジート氏は、今日の世界の情勢でもっとも重大化しているのはイラク問題として、ここでの戦争を阻止すること、そのために力をあわせることが重要であると強調しました。国際的な運動と世論の高まりのもとで、アメリカとヨーロッパなどその同盟国との間の矛盾が増大していることなどをあげ、アメリカの戦争に反対していく力を強めることを強調しました。

 志位氏は、「イラクに対する戦争反対での両党の確固たる立場は明確です」としたうえで、その反対の声を世界の政府と世論の多数派にしていくことの緊急性を指摘。イラクへの戦争とアフガニスタンでの戦争とは性格が違うこと、イラクにすべての国連決議を順守させること、共同の旗印として国連憲章を擁護することをあげ、「私たちは米国のイラク攻撃計画の根本に、帝国主義の野望があることをよく知っています。しかし反アメリカ帝国主義で共同するのではなく、国際平和のルールを守るという一点での共同が必要です」とのべました。

 さらに、国連安保理決議一四四一が、仏ロ中三国共同声明にも示されたように、「武力行使の自動性を排除」しており、国連の枠組みのなかでの平和的解決をはかることの重要性を強調しました。

 そして「イラク攻撃をやめさせるために国際的な多数派をつくる共同をいっそう強めましょう」との志位氏の提起に、スルジート氏も「われわれもその努力を願っている。共同を強めましょう」と応じました。

 インド側からはスルジート氏のほか、シタラム・イェチュリ政治局員、プラカシュ・カラート政治局員、シャルマ・ジョゲンドラ中央委員が出席しました。


西ベンガル州委員会と会談

【コルカタ18日小玉純一】当地を訪問中の日本共産党代表団は十八日、インド共産党(マルクス主義)=CPIMの西ベンガル州委員会を訪れ、指導部と懇談、夕食会に出席しました。

 志位氏らはCPIMのアニル・ビスワス州委員会書記(政治局員)、西ベンガル政府のジョティ・バス元州首相、ニルパム・セン州産業相、カンチ・ビスワス学校教育相らと意見交換しました。

 訪問団はまた、CPIMのベンガル語機関紙「ガナシャクティ(人民の力)」編集部を訪れ、ナラヤン・ダッタ編集長と懇談後、編集作業を見学しました。

 訪問団は十九日午前、自治組織パンチャヤトを視察し、懇談しました。


日本共産党代表団 インド共産党と会談

【ニューデリー17日小玉純一】志位和夫委員長を団長とする日本共産党南アジア訪問代表団は十七日、インド共産党(CPI)幹部と会談しました。CPIから党全国評議会のD・ラジャ書記、シャミーム・ファイジ同書記、パラブ・セン・グプタ委員、ソニ・テンガマン委員が参加しました。

 志位氏とラジャ氏は、この間それぞれの党大会に代表を派遣しあうなど、両党関係が発展してきたことをよろこび、さらに関係を強化したいと表明しました。

 さらに、緊迫するイラク情勢について意見交換。志位氏は、国連の枠内での平和解決こそがもっとも重要であり、国連憲章を厳守することが世界の政府と国際世論に強く求められていることを強調しました。

 ラジャ氏は、志位氏の表明に全面的に賛同し、そのためにともに協力を強化することを表明しました。

 ラジャ氏は「日本共産党の発行物、文献やホームページをよく見て研究している。とりわけ日本共産党の理論活動とその成果に注目している」と語りました。