2002年7月10日(水)「しんぶん赤旗」

ドイツのテレビで特集

「小泉首相は張り子のトラ」

「自民政治と対決」日本共産党に焦点


写真

ドイツ公共放送テレビARDで、官房機密費の金銭出納帳のコピーを示す志位委員長=7日(坂本秀典撮影)

 【ベルリンで坂本秀典】ドイツの公共放送テレビARDは七日夕の国際報道番組「ウェルト・シュピーゲル」(世界の鏡)で、日本政局特集「張子のトラに堕した首相」を放映、このなかで小泉政治と対決する日本共産党の志位和夫委員長とのインタビューを紹介しました。

 番組は「たてがみを震わし革命を起こすかのように人気を集めた小泉首相は、一年で支持率を半減させた。サッカー熱も終わり、いま国民はさめた目で首相を眺めている」のナレーションで始まります。

 在中国日本総領事館の北朝鮮市民駆け込み事件、田中前外相の解任や、鈴木宗男、加藤紘一両議員の金銭スキャンダルなどの腐敗事件、また有事三法案、「個人情報保護」法案強行の姿勢、高官による核兵器保有発言など、反国民的な小泉政権の姿が次々と伝えられます。

 番組はとくに自民党と対決する真の野党として日本共産党に焦点をあて、党本部を映し、続いて志位委員長にインタビューします。

 志位委員長は、与党から野党に金が渡された官房機密費の内部文書を見せてほしいとのインタビュアーにこたえ、金銭出納帳コピーを手に、税金が党略的、私的に流用されている実態を具体的に示します。

 「このように書かれています。英国屋というのは実は高級紳士服の有名店ですが、ここに当時の公明党の国会議員にあわせて百六十万五千円という数字が書かれています。非常に克明です」

 また「受け取った人を訴えないのか」との問いに、志位委員長は、機密費を受け取った個々人の責任を問うということよりも「腐敗したシステムを根絶する」ことが目標ですと日本共産党の立場を述べています。