2002年5月25日(土)「しんぶん赤旗」

5.24大集会

有事3法案断固阻止へ4万人余

広がる国民的共同のうねり

陸海空労組などよびかけ

志位委員長があいさつ

土井、生方、中村各氏も


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多彩な市民、団体が有事3法案反対のために集まった5・24大集会=24日、東京・明治公園

 緑、赤、色とりどりの光のスティックが振り上げられ、「有事法制反対」の声に四万人余の声が唱和します。有事三法案をめぐり、国会が緊迫した山場を迎えている二十四日、東京・明治公園で、「STOP! 有事法制5・24大集会」が開かれました。

 「インターネットを見てきました」(埼玉県川口市の三十九歳の主婦)「たとえ一人でも来なければと思った」(川崎市の六十歳の主婦、清水久美子さん)など次々とつめかける人の波は、公園をあふれ、公園に通じる歩道に長い行列ができました。さまざまな労働組合や市民団体の旗や横断幕などがならびます。

 船員によって出航のドラがたからかに鳴らされるなか開会。集会を呼びかけた陸・海・空・港湾関係労組、宗教者団体を代表して日本山妙法寺の木津博充僧侶が「戦争の被害者にも加害者にもならない日本を築こう」と、開会宣言しました。

 「国会からのアピール」を日本共産党の志位和夫委員長、社民党の土井たか子党首、民主党の生方幸夫衆院議員、無所属の中村敦夫参院議員がおこない、有事三法案の廃案をそれぞれ訴えました。

 志位氏は、法案採決の前提となる公聴会を与党単独で設定したが、野党の一致した批判の前に中止せざるをえなくなったと指摘。「いまががんばりどころ、攻めどころ」とのべ、「有事三法案は、海外での武力行使法、国民の強制動員法です。大集会を契機に廃案めざし、国民的なたたかいを一気にひろげよう」とよびかけました。

吉永小百合さんメッセージ

 日本青年団協議会会長や高校生が「国会の外からのアピール」でこたえました。俳優の吉永小百合さんの「みんなの力で戦争への道を閉ざしましょう」とのメッセージが読み上げられました。

 「ちょっと前の私と同じように、まだ有事法制のことを知らない人にも伝えていかないと」と茨城県守谷市の女性(25)。「こんなに人が集まるのは、初めて見る」という長野県の女性(27)は、「運動はこれからです」。集会後、国会コースなど三つに分かれ、デモ行進しました。

 この日は、終日、各団体の集会やデモ、要請行動がくりひろげられ、全国各地でも呼応したとりくみがおこなわれました。