2002年3月22日(金)「しんぶん赤旗」

「『しんぶん赤旗』は政治の真実が見える新聞です」

志位委員長の訴えに聴衆の共感広がる

札幌で街頭宣伝


 日本共産党の志位和夫委員長は二十一日、ムネオ疑惑など自民党の腐敗体質に批判がわく北海道入りし、寒風が吹くなか、札幌市の中心街など二カ所で、合わせて六百五十人の聴衆の前で「しんぶん赤旗」の購読と日本共産党への入党を呼びかけました。その間、鈴木議員とロシアとの秘密会談の問題などでの記者会見、札幌圏八地区の地区委員長・副委員長会議、青年学生のつどいで発言するなど、寸刻を惜しんで駆け回りました。

 広い歩道は人であふれ座り込んでうなずく人。パネルを使った志位氏の熱弁にぐるっと囲んだ聴衆から拍手、笑い、「そうだ!」の声が起き、まさに「ひざ詰め講談」のよう。街頭宣伝の場で入党する人もありました。

 志位氏は街頭での訴えで、「しんぶん赤旗」紙面や千島列島の地図を掲げた何枚ものパネルを前に、「しんぶん赤旗」の役割について三つの点から話しました。

 第一に、「『赤旗』は政治の真実が見えてくる新聞」だと述べ、鈴木宗男衆院議員の疑惑の解明で佐々木憲昭議員が決定的な証拠として突きつけた外務省文書に触れました。

 志位氏は、文書を寄せた封筒の中に「しんぶん赤旗」の鈴木問題でのスクープ記事が同封されていたエピソードを紹介。「この党にたくせば疑惑を解明してくれるとの思いがそこにあったと思う」と語り、「野党が協力して疑惑究明を進めてきたが、そのなかで『赤旗』の役割は大きかったと思う」と述べると、拍手が起こりました。

 さらに、鈴木議員が対ロ領土交渉で二重交渉を行って日本外交をゆがめていたことを記録した内部文書が寄せられたことを話し、千島列島の地図を高く掲げながら、その内容を説明。「この二重外交は本当に許せない。徹底的に追及します」と述べると「そうだ」の声が飛びました。

 そして、鈴木議員の辞職勧告決議案の採決が与党によって阻まれたことを批判。引き続き鈴木議員の辞職を求めると述べるとともに、外務省、自民党全体が腐っていると強調し、「『赤旗』は、この問題を奥深く分かりやすく報道しています。ぜひご購読を」と呼びかけました。

 第二に、「小泉改革」の本質をするどく批判するうえで、政権発足当初から「しんぶん赤旗」が先駆的役割を発揮してきたことを紹介。窓口負担を上げて医療費を抑制し、金融庁主導によって信用組合・信用金庫を次々につぶしている政府のやり方を厳しく批判し、「これが“小泉改革”の正体。こんな政治はごめんの声をあげましょう。『赤旗』はそのたたかいのよりどころとなる新聞です」と話しました。

 第三に、「人間と人間とのあたたかいつながりをつくる新聞」であることをさまざまなエピソードを交えて紹介。「人間があまりにも粗末に扱われている政治を変えるために、人間と人間との温かいネットワークをつくりたい。それが『赤旗』読者のネットワークであり、日本共産党という集団です」と語りました。

 最後に、「世の中の不正、不合理をなくし、『国民が主人公』の日本への“世直し”をしようというのが日本共産党です。そう考える方はこの機会に党に入っていただきたい」と力を込めると、大きな拍手に包まれました。

 パネルの前で志位氏が、「これは自民党全体の問題だ」と力説したとき、「そうだ」と拍手したのは、札幌市手稲区からきた対馬義雄さん(78)。「よくテレビにでるこの人が話すんだろ」と最前列に陣取り、「ムネオだけでなく、自民党が汚れていると思っていたが、そこをバッチリ言ってくれた。私はこれまで自民党とお付き合いしてきたが、考え直すよ」。

 西区八軒支部の女性(63)に誘われてきた女性(63)は、「日本共産党が人と人とのつながりを大事にする温かい党だという話に涙が出るほど感動しました」。佐々木さんたちにもすすめられ、その場で入党申込書に書き込みました。