2002年3月18日(月)「しんぶん赤旗」

離党で幕引き許さない

鈴木、加藤疑惑 国民は徹底糾明要求

横浜市長選応援6千人の聴衆 志位委員長が訴え


 鈴木宗男衆院議員、加藤紘一元自民党幹事長の疑惑に国民の怒りが沸騰するなか、三百四十七万市民がくらす全国最大の政令指定都市、横浜の市長選挙が十七日告示(三十一日投票)され、日本共産党の志位和夫委員長が、海洋学者で広範な市民に推される松川康夫候補=無所属、新、日本共産党推薦=の応援に入り、横浜駅西口を埋め尽くす約六千人の聴衆を前に訴えました。

 このなかで志位委員長は、鈴木・加藤疑惑について、「両方とも、国民の税金を食い物にした構図は同じで、ここが一番の問題だ。鈴木議員も加藤議員も離党で逃げ切ろうという作戦で、自民党も離党で幕引きをはかる作戦だ」とのべ、「こんなことは許せるものではない」と力説しました。

 志位氏は、第一に、「国民が求めているのは、離党ではなく、議員辞職と徹底的な疑惑の究明だ。週明けに野党四党が提出した鈴木議員の辞職勧告決議案の扱いが問題になるが、与党はたなざらしで廃案に追い込もうとしている。そういうことをすれば、与党も鈴木議員と同罪になるということをきびしく警告しておきたい」と強調しました。

 第二に、志位氏は、「問題は鈴木、加藤議員だけの個人の問題ではない」と指摘。「鈴木議員一人がいなくなれば、外務省はきれいな役所になるとでもいうのか。(北方支援事業の)入札でも、鈴木議員と外務省は結託して行政をゆがめた。(鈴木議員の)暴力問題でも、外務省は告発せず、もみ消しをはかった。この外務省の体質が問われている」とのべました。

 さらに志位氏は、「加藤議員、鈴木議員がいなくなれば、自民党はきれいな政党になるのか。二人がやってきたことは、程度のちがいはあっても多くの『族議員』といわれる人たちが手を染めてきたことだ。『ムネオマネー』『加藤マネー』を多くの自民党議員がポケットにいれ、知らないふりをしているのは、許されない」と指摘。

 「トカゲのしっぽや頭を切っても、腐敗体質が直らなければ、また生えてくる。疑惑の徹底究明と小泉首相の政治姿勢の追及、腐敗の根源にある企業献金をなくすまで、がんばりぬこう」と訴えました。