2002年2月15日(金)「しんぶん赤旗」

国民大集会 小泉医療改悪許さない

命守る巨大な共同を

1万5000人北から南から

さいたま市


医療を守ろうと全国から集まった国民大集会参加者=14日、さいたま市

 冷たい北風が吹く十四日、埼玉県のさいたまスーパーアリーナで開かれた「安全・安心の医療を守ろう2・14国民大集会」。会場は、全国から集まった一万五千人の「小泉内閣の医療改悪は許さない」の熱いうねりに包まれました。

 前日の夜から、朝暗いうちから、参加者を乗せて会場に到着したバスは百数十台。午前五時に家を出て飛行機できたという福岡・大牟田市の男性(67)は、「問答無用に医療費を上げる小泉政権のやり方は、暴力団そっくりだ。六十七歳になった。私の人生の最後の力を振り絞って、多くの人と力を合わせ、人間が大事にされる社会に半歩でも近づきたい」と語ります。

 千葉・市川市民診療所友の会の女性(62)のゼッケンには、「皆勤賞 まじめに職安と公園に通っています」「寒稽古(かんげいこ) 小泉の冷政に耐えています」の文字。

 医療団体連絡会議代表の高柳新さんが「命を守る共同、統一戦線が、いま幕を開けました」と開会あいさつ。愛知県や栃木県、神奈川県などの医師会や川田悦子衆院議員からもメッセージが届きました。

 国民春闘共闘代表幹事の小林洋二さんは主催者あいさつで、「小泉医療改悪はもっぱら患者と国民と病院に負担と痛みをおしつけるもの。弱い者いじめの典型」と指摘。日本共産党の志位和夫委員長の訴え(別項)に、参加者は「そうだ」の声や指笛でこたえました。

 福島県の医療ソーシャルワーカーの男性(27)は、「すごい熱気。みなさんの話を聞いて、国民ひとりひとりの声を集めていけば、願いは実現できると確信しました」と話しました。

志位委員長があいさつ

 日本共産党の志位和夫委員長はあいさつで、サラリーマン本人の三割負担など小泉内閣が強行しようとする医療大改悪について「医療は国民にとって生き死にが直接かかわる命綱。命綱をたちきる負担増がどうして『改革』か」と厳しく批判。「国民の圧倒的な世論と運動で中止においこみ、小泉政権の“命とり”になるまで追いつめていこう」と訴えました。

 この改悪は「大不況のもとで苦しめられている国民の暮らしと健康に、おいうちをかける空前の大改悪だ」と指摘しました。

 安心できる医療制度への道は「国民の暮らしを支える政治へと姿勢を変えれば開ける」とのべ、「医療費抑制政策の転換を迫る国民的なたたかいを意気高く広げよう」、「雇用と所得を守るたたかいは、社会保障を守るたたかいと一体。リストラを許さないたたかいと連帯してがんばりぬこう」とよびかけました。