2001年9月28日(金)「しんぶん赤旗」

首相の所信表明

テロ事件

違憲の重大法案を提案しながら国民への説明はいっさいなし 

志位委員長が感想


 日本共産党の志位和夫委員長は二十七日、国会内で、小泉純一郎首相が行った所信表明演説の感想を記者団に問われ、「違憲の重大法案を提案しながら、国民に対する説明がいっさいない、無責任な所信表明演説だ」と厳しく批判しました。

 志位氏は、いま国会ではテロ根絶に向け国際社会がどのような対応をとるのかが問われ、日本共産党は軍事報復ではなく、“法による裁き”の解決を求めているが、小泉首相の所信表明演説では、米軍中心の報復戦争に対して自衛隊派兵を含む七項目の「支援策」を決めたと述べるだけで、「この重大な法案についての説明がいっさいない。国際社会としてのテロ根絶のための道理ある道はどういうものか、政府の『支援策』なるものはどういう国際法の根拠にもとづいてやろうとしているのかの政府なりの説明があるべきなのに、その説明すらない」と批判しました。

 また同日の衆参両院本会議で採択された「テロ問題決議」に、日本共産党が反対した理由について問われ、「テロリズムにたいする強い憤り、根絶の決意は全国民共通の総意であり、私たちの強い気持ちだ。問題はその手段として軍事の方法を選ぶのか、それとも司法的解決を選ぶのかが問われている」と立場を語り、与党三党と民主党が賛成した国会決議は「米国の行動に全面的に支持を与える内容になっている。その米国が実際やっているのは軍事報復の準備であり、それに支持をすることはできない」と述べました。

 




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